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第145回 カードローンの利用目的(2012年12月17日)

Q.カードローンを利用する場合、目的がなくても大丈夫なのでしょうか?

A.マイカーローンのように用途が定められているわけではありませんが、利用する時は目的を持って、かつ返済計画を立てて利用しなければず

 カードローンの利用目的は、特別に定められているわけではありません。ライフプランに合わせて、車の購入、結婚、引越し、出産、教育費、葬儀費と大きなお金が動く時にいつでも自由に使えるのが特徴です。このように書くととても便利なように感じますが、金利面ではマイカーローン、教育ローンとすると高くなるので、なんでもカードローンを利用すると損をします。また多くのカードローンがリボルビング払いなので、利用を繰り返せばいつ完済するのかわからなくなることがあります。それに対して目的がはっきりしているマイカーローンや教育ローンは分割払いなのであと何年何カ月と終わりがはっきり見えているので管理しやすいですね。  しかし、カードローンの利用目的として実態は、趣味や娯楽、そして生活費が上位を占めています。以下の統計は楽天リサーチが2010年に全国の20〜69歳の男女計1,000人を対象に調査を行った結果です。

趣味・娯楽にはおそらくギャンブルやゲーム等も入っているものと思われます。生活費の補填をに利用している場合は、そうとう借金額が増えているものと推測されます。車のローンや教育費は、銀行やカード会社から何らかの理由で借り入れができなかったのでしょう。医療費も保険が利かない医療だと多額の現金が必要になりますね。ライフプランに合った車や教育費、医療費と違い、趣味・娯楽・生活費は終わりのない借金になってしまいがちですので、くれぐれも注意しましょう。

また特徴的なのが、同じ回答者に利用しているカードローンの金利について聞いたところ、「わからない」という回答が40.1%に上ったということ。また、同じように月々の返済額も「わからない」が27.5%という結果に驚きが隠せません。金利も月々の返済額も知らずに利用しているという恐ろしい実態は、「返済は計画的に!」から遠くかけ離れているんですね。

2010年にJACCSが葬儀ローンとして商品を出しました。使途不明で使えるカードローンでも対応はできるのでしょうが、金額が大きくなるため消費者としては葬儀ローンという名称がついていると安心するのでしょう。葬儀費用は香典や保険金支払いの後にと交渉できる場合もありますが、寺院費用や心づけなど現金が必要な場面も多々あります。ローンを組む場合は返済がきちんとできるように無理のない費用で葬儀を行うように心がけましょう。

目標や夢を達成させる為の借金なら良い借金として考えることもできるでしょうが、後に残らない消費や、一時的なストレス発散や満足の為にお金を使い借金を作る事が自分と家族の為になるでしょうか?借金をするということは、金利や返済額を把握し、収入の中からきちんと返済していく責任があります。借金をする時は目的意識をしっかり持って返済計画を立てる事を忘れないようにしましょう。

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この記事担当のFP

二宮 清子 にのみや きよこ

日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。


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