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第173回 審査に通らない時のチェック事項(2014年06月03日)

同時期に申し込んだ友人はカードローンの審査に通り、自分は通らなかった・・・そんな時「どうして自分だけが・・」と不思議に感じるかと思います。ましてや同期入社で収入が近い場合は納得がいかないもの。一般的に、カード会社は審査に通らない理由を教えてくれません。そんな時は以下にあげる事項についてチェックしてみてください。

■他社からのキャッシングがどのくらいあるか
キャッシング枠を利用した借金は、「総量規制」によって、年収の3分の1が個人の借り入れ総額の上限となり、超えると原則は新たな借り入れができない仕組みとなっています。具体的には、年収450万円の方であれば、総額で150万円までしか借り入れができませんので、他社でのキャッシングに心当たりがある方はチェックしてみてください。ただし「総量規制」はキャッシング枠のみが対象であり、ショッピング枠はまた別の扱いとなります。また、銀行のカードローンや事業用資金の借り入れも対象外となります。

■なんらかの事故情報が残っていないか
過去または今現在、支払いを延滞してしまった、などといった事実を、カード会社が信用情報機関に登録しているものが事故情報です。事故情報は一旦登録されると、一定期間経過しないと消えないので、数年前の延滞が原因で審査が通らない、ということもあり得るのです。また、学生時代に借りた奨学金を滞納している場合なども事故情報にあたります。心当たりがある方は一度ご自身で開示請求をして、情報を確認してみてはいかがでしょうか。

■フリーランスになったばかり
審査では年収だけでなく、「毎月滞りなく返済してくれる人」かどうかを見極めるために、職業と会社の在籍年数も判断の材料となります。月々の収入にばらつきが出がちなフリーランス、しかもなったばかりで収入の判断がつかない場合、審査に通りにくいことは否めません。

■最近短期間で何枚もカードを作っていないか
カードを申し込んだという事実も、信用情報機関に登録されています。アフィリエイトなどが目的で短期間に何枚も申し込んでいる方は要注意。「金策に困っているのでは?」と判断されて審査に通らないということがあり得ます。

■クレジットカードを一度も作ったことがない
意外なことですが、全くクレジットカードを作ったことがないという場合も、少なからず審査に落ちる原因としてあり得ます。現在は事故情報が残っていないけれど、10年以上前に、何らかの事故がありカードを作れなかったということが、想定されるからです。信用情報に関する判断材料がないことが逆にカード会社に不安を持たせるわけです。


審査が行われる目的は「滞りなく返済してくれる人かどうか」を見極めることです。ですので、上記にあげたポイント以外にも、年齢が高い、可処分所得が低いなど、さまざまな項目を総合的に判断すると言えます。そのため、カード審査に落ちる要因というのは、重なり合っている場合が多く、単純に「コレ」とは言えないようです。

カード業界に多い「あの会社は審査が通りやすい」といったさまざまな情報に惑わされることなく、確実に審査に通すためにも、最低限上記のポイントを知っておくと良いでしょう。


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この記事担当のFP

伊藤 亮太 いとう りょうた

2007年11月 スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。
東京スクールオブビジネス非常勤講師(ファイナンシャルプランニング)
ファイナンシャルプランナーとして活動中


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