第072回 無理のない返済計画とは(2012年01月07日)

第072回 無理のない返済計画とは(2012年01月07日)

よく「無理のない返済を」と言いますが、具体的にどのような返済計画を立てればよいのでしょうか。 キャッシングを利用する前に、自分にとって無理のない返済計画を立てる方法をご紹介します。 返済計画の立て方 無理の返済計画を立てるために、現在の収入と支出を見直しましょう。 以下は全て一ヶ月単位で計算し、一ヶ月の返済可能額を出して下さい。

収入―(住宅費以外の出費+住宅費+教育費+貯蓄)
=一ヶ月の返済可能額


収入=一ヶ月の手取りの給与額です。
給与明細を見てきちんと確認しましょう。


残業代で給与額が変わる場合は、最低限の給与で計算します。ボーネスは換算しません。
住宅費以外の支出=光熱費、通信費、食費、新聞代、小遣いや生命保険料など、 生活する上で最低限必要になる支出を合計します。

住宅費=賃貸なら家賃や駐車場代。
マンションなら、住宅ローン、管理費、修繕積立金など、住宅に関わる金額を合計します。
教育費=教育費には、塾代など習い事も組み入れます。

貯蓄=老後に向けた貯蓄をしている場合はそれも組み入れましょう。
※この他にも、冠婚葬祭、旅行、車検など、不定期にまとまった出費は必ずあります。また入院などの予定外の出費もありえます。

これらにはボーナスで対応し、ボーナスで不足するようならば、毎月の貯蓄額にプラスしましょう。返済は長期に渡る可能性があるので、本年だけでなく、2~3年後も考えて計画を立てることが重要です。


返済額の決め方と注意点
多くのキャッシングの返済方法は、借入残高によって毎月の返済額(元金+利息)が変動する方式をとっています。 返済計画と照らし合わせて、借入額を決めましょう。
返済可能額からギリギリで返済額を決めるのではなく、 少し余裕を持って計画して下さい。

注意したいのは、追加借り入れです。
カードローンは、限度額内なら繰り返し借り入れができます。 返済途中に追加で借り入れをすれば、返済金額が増えたり、返済期間が伸びることがありますので、 追加で借り入れる際には十分に気をつけましょう。

お金に余裕ができたら 毎月の返済とは別に、お金に余裕があると時に返済できるのが、「繰り上げ返済」や「臨時返済」です。 繰上げで返済を行う場合には、返済額は全て元金に充当されます。

借り入れ元金を返済するので、総返済額が減るだけでなく、次回以降の元金に上乗せされた金利も安くなります。 コンビニや金融機関のATMでいつでも返済できるカードもありますので、 借り入れる前に繰り上げ返済について調べておきましょう。


繰り上げ返済を行う場合も、手元の資金をギリギリにして返済するのではなく、 先のことを見据えて、無理のない程度で行いましょう。

この記事担当のFP
松沢 茉莉子(まつざわ まりこ)