答えて応えて!FP
第071回 おまとめローンによるローン返済負担軽減方法(2012年01月06日)
複数の金融機関からローンを組んでいて、今どういった状況にあるのかよくわからない。
なんとか一つにまとめてすっきしりないものか・・・。もう少し金利の低いものに借り換えできないかどうか。
そうした方に是非利用の検討をしていただきたいものがあります。それは「おまとめローン」です。
おまとめローンとは、複数の金融機関にてローンを借りている場合に、それらをすべて一本化して1つにまとめることが
できるローンをさします。おまとめローンをうまく活用することで、下記の2つのメリットを享受することができます。
[1]1本化したローンの金利が低くなれば、総返済額が減少する
現在借り入れている各ローンと比較して、おまとめローンのほうが金利が低くなるのであれば、
毎月の返済額や総返済額が減る可能性が高いです(ただし、返済期間を延ばしたり、手数料によっては返済額が
アップする可能性もあります)。また、変動金利での借り入れを固定金利に見直すことで、
将来どのくらい返済すればよいのか、見通しがたちやすくなるといったメリットを享受することもできます。
さらにいえば、今後金利が上昇する可能性がある場合には、
固定金利にすることで金利上昇リスクを軽減することも可能といえます。
[2]返済をまとめることで管理が楽になる
今借り入れている状況がどうなっているのかイマイチよくわからないという方。
おまとめローンにすることで、1つのローンにまとめることができますので、管理が楽になります。
返済日も毎月一定日となりますし、余分なことを考える必要がなくなります。
その他、おまとめローンの商品によっては来店不要のものがある、
事務手数料がかからないなどといったメリットを享受できるものもあります。
ここでおまとめローンによる返済額の軽減効果をみていきましょう。
|
金利 |
残り返済期間 |
借入残高 |
毎月返済額 |
総返済額 |
ローン@ |
固定15% |
3年 |
200万円 |
69,330円 |
約249.5万円 |
ローンA |
変動12% |
3年 |
100万円 |
33,214円 |
約119.5万円 |
合計 |
300万円 |
102,544円 |
約369.1万円 |
借換え後の効果
|
金利 |
残り返済期間 |
借入残高 |
毎月返済額 |
総返済額 |
おまとめローン |
固定12% |
3年 |
300万円 |
99,642円 |
約358.7万円 |
仮に上記のようにローンをまとめることができた場合、金利が低くなったことで毎月の返済額、総返済額も減少しますし、
固定金利としたことで今後の金利上昇も気にする必要がなくなります。
月々で見れば軽減額は大した額ではないと思われるかもしれませんが、
これが長期間で返済するようになるほどその効果は大きなものとなります。
こうしたシミュレーションはおまとめローンを取り扱う金融機関などにおいて行うことができますので、
まずは試しに軽減できるかどうかをシミュレーションしてみましょう。
注意点は、あくまで申し込んだ後に適用金利が決定する点です。
つまり、金融機関が表示している最も低い金利で借りられるとは限りません。
したがって、必ずしも現在借り入れを行っている金利よりも低くなるとは限らず、
おまとめローンを活用しないほうがよい場合もある点は留意してください。
この記事担当のFP
伊藤 亮太 いとう りょうた
2007年11月 スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。
東京スクールオブビジネス非常勤講師(ファイナンシャルプランニング)
ファイナンシャルプランナーとして活動中
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