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第007回 カードローンの賢い返済方法(2011年07月05日)

ここではカードローンの賢い返済方法についてお話ししましょう。まず、返済を考えるうえで、ご自身の毎月の収入を把握してみましょう。特に、税金や社会保険料が引かれた後、つまり、手取り分について把握する必要があります。


この手取りの金額から、家賃や光熱費、食費などといった毎月かかってくる必要経費を差し引いてみましょう。残りの金額は貯蓄が可能なお金ということになります。


本来であれば、この手元に残った金額でやりくりできればそれにこしたことはありません。ただ、そうはいってもお金の必要になることもあるでしょう。


その場合にカードローンなどでお金を借りるわけですが、この時の返済方法は一般的に、リボルビング払いというものになります。これは、借金の残高に関係なく毎月一定額を返済していく方法になります。この返済方法ですと、借金の残高が多いほど返済額に対する利子の割合が高くなってしまいます。


それでは利子をできる限り抑えるにはどうすればよいのでしょうか。まず、真っ先に行うべきなのは、毎月の収入から税金や必要経費を差し引いた、手元に残る金額に関して、できる限り余分な出費は控えて、余った金額を返済に回すことです。また、ボーナス時期においては、使うことばかり考えないで、返済にいくらか回すことを考えてみましょう。


こうして計画的に、いつもの返済以外に余裕資金から返済していく(これを繰上返済といいます)ことで無駄な利子返済部分を減らしていくことが可能となります。


繰上返済を行うことで借金の残高は減っていきます。嬉しくなってもっと頑張って返済しようというふうになることは喜ばしいことですが、注意しなければならないこともあります。それは、無理して返済した結果、翌月の返済ができなくなるおそれです。毎月の返済に関しては一定額ずつ返済していくことは決まっています。ですから、本来の返済が滞ることのないように、計画的に+αの返済をしていくことを考えるべきといえます。


また、繰上返済には手数料がかかる場合もありえますので、事前にカードローン会社に確認をしておくとよいでしょう。さらに余裕のある方は、一気に返済する全額繰上返済も検討されるとさらに利子返済部分が減り、メリットは大きいといえます。


なお、複数のカードローンがある場合には、繰上返済を優先する順位として、あくまで目安ではありますが、一般的に@金利の高いものから返済する、A返済期間の長いものから返済する、B借入残高が多いものから返済していく、場合がよいといえます。とにかく、利子が多くなる可能性の高いものを優先的に返済していくことを考えてみましょう。


その他、賢い返済方法としては、「第005回 急にお金が必要になった時のカードローン」でも説明しましたが、無利息期間をうまく活用してその期間中に返済してしまうことでしょう。通常は無利息期間の活用回数は限られていますのでいつでも使えるわけではありませんが、活用できる場合には無駄な利子の返済を抑えることができます。


こうした返済により、借金の残高は確実に減っていきます。無駄な出費は抑えること、これが鉄則です。そして、カードローンを完済した場合には、毎月の余裕資金を貯蓄に回せるように計画的に考えていくとともに、いざという時に備えたカードローンの利用も併せて検討しておきましょう。

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この記事担当のFP

伊藤 亮太 いとう りょうた

2007年11月 スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。
東京スクールオブビジネス非常勤講師(ファイナンシャルプランニング)
ファイナンシャルプランナーとして活動中


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