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第065回 目的別ローンで賢く借り入れよう!(2011年12月22日)
ローンには、借り入れ目的から、「使途が特定の目的に限定されたローン=目的別ローン(多目的ローン)」と、
「使途が自由なローン=フリーローン」があります。現在では目的別ローンは非常に多くの種類があり、
一般的な住宅・自動車ローンから、レジャーや介護のローンまで用意されています。
目的別ローンの種類を知り、使途予定にあわせて賢くローンを活用しましょう。
目的別ローンの特徴
目的別ローンは、資金使途証明書や相手先への直接入金などを、ローンの条件にしています。審査基準が厳しくて時間がかかるなど、利便性は高くありませんが、その分フリーローンよりは低金利で利用することができます。
金利は、変動金利と固定金利が選べます。住宅ローンと一部の教育ローン以外は、ほとんどが無担保になっています。
種類
自動車ローン→自動車の購入、買い替え、車検、修理、免許取得を目的としたローン。今までは自動車ディーラー経由でローンを組むのが一般的でした。最近では銀行、信用金庫、信販会社、損害保険会社などで取り扱っています。
教育ローン→学校納付金(入学金、授業料など)や受験費用、教材費、下宿費など、「子どもの教育に限定」されたローン。最近では、海外留学や英語学校の費用も教育ローンに組み入れられます。公的な日本政策金融公庫国民生活事業(旧国民生活金融公庫)の「国の教育ローン」や、民間の銀行、信販会社などで取り扱っています。
住宅ローン→住宅、土地購入を目的としたローン。リフォームや修繕、家具の購入の際にも利用できる、リフォームローンもあります。公的融資としては、住宅金融公庫、財形住宅融資、自治体融資など。民間では、銀行、信用金庫など。
公的と民間の間に位置するのが、フラット35(長期固定金利の公庫証券化ローン)があります。
ブライダルローン→結納、結婚式、披露宴、新婚旅行、新居の敷金・礼金、引越費用など、結婚費用に関わるローン。
銀行や保険会社、信販会社などで取り扱っています。
介護福祉ローン→高齢者や身体障害者用の住宅整備費、介護施設の入居費など介護に関わるローン。
銀行や信用金庫、JAなどで取り扱っています。
その他の目的別ローン→旅行やレジャー、エステ、家電、カルチャー(カルチャースクールや英会話教室)、メモリアル(葬送・仏具)など、他にも使途を限定したさまざまな目的別ローンがあります。
借り入れ先別の特徴
公的融資:教育ローンならまず検討したいのが、公的金融機関のローン。
低金利で審査も銀行よりは緩やかです。ただ、審査に必要な書類が多く、時間もかかります。
銀行:金利優遇キャンペーンを頻繁に行っているので調べてみましょう。
一度ローンを組み、優良顧客になった場合(支払い延滞無しなど)、次回のローンの金利が優遇されたり、借りやすくなるメリットがあります。ただし審査は厳しく、時間もかかります。
保険会社:主に自動車、教育、ブライダルローンで利用できます。ネットで取引でき、低金利です。
消費者金融:フリーローンよりは低金利ですが、審査が早くて緩い分、金利も高めの設定になっています。
目的別ローンの種類が豊富で、女性限定などユニークなローンも用意されています。
この記事担当のFP
宮野 茉莉子 みやの まりこ
証券会社にて、ライフプランの見直し、資産運用のアドバイスを経験。
在職中にAFP、証券外務員一種取得。個人向けにライフプランの見直しのアドバイスを行う。
株式、債券、投資信託、生命保険など、資産運用の提案に強い。
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