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第036回 キャッシングの注意点を確認しよう(2011年09月27日)

ここでは、キャッシングの利用上の注意点をまとめておきましょう。


皆さんの中には、既にキャッシングを利用されたことのある方、これから利用しようかと検討されている方もいらっしゃるでしょう。そうした方々に質問です。計画的に考えながらキャッシングを行っていますか?行える自信がありますか?


結局のところ、キャッシングはお金の借入れです。
返済ができる目途がたっていないにも関わらずむやみに借り入れを行うと、場合によっては返済不能となり自分で自分の首をしめることにもなりかねません。CMでもよく『ご利用は計画的に』とありますが、まさに計画性が大事なのです。


例えば、前もってご自身にあったキャッシングのできる会社を選択しカードを作成しておく(例:金利が低い、借入金額が多いetc.)、できる限りキャッシングには頼らず、貯蓄をするように心がける、借りた後は無駄な出費を削る、家計簿をつける。そして返済できるかシミュレーションを行う、などご自身でできそうなことをまず行っておきましょう。そうすれば返済不能に陥るようなキャッシングの利用は抑えることができるはずです。そして間違っても、他の会社から借りて返済しようなどとは考えないでください。自転車操業は多重債務者に陥るパターンになります。


また、場合によってはどこからか電話がかかってきて、キャッシング等の借入れが簡単にできるなどといった勧誘を行う業者もいまだ存在するようです。安易に甘い声につられて借入れを行うのは禁物です。急に電話がかかってきたりする場合は、怪しいと判断してください。


次に、キャッシングを実際に行う場合に陥りがちな点についてもお話ししておきましょう。
例えば、無利息期間のあるキャッシングを利用する場合です。無利息期間中は利息がかからないため、
借りたお金だけを返済すればよいということになります。


なんて便利な制度だろう、賢く借りれば全く問題ないではないか、と思われるかもしれません。
しかしながら、この無利息期間、当然いつまでも続くわけではありません。ほとんどの場合において、初めてご利用される方がキャンペーンを利用して何日間か無利息期間となるというものになります。
つまり、一度しかこの魔法は使用できないのです。


もっとも怖いケースは、無利息期間をフル活用して、複数の会社で自転車操業のように借りては返し、を繰り返すケースです。最終的には無利息では借りられなくなります。結局借金が膨れ上がっていく1つのパターンといえますので、無利息だからと安易に借り入れを行うこともよくありません。


もう一つ、よく陥りがちなケースをみておきましょう。多くの銀行系のキャッシングは、自動融資機能を有しています。これは、公共料金の引き落としなどにおいて残高が不足している場合には自動的に融資で支払いが可能となるものになります。

これ自体は助かる制度でもあるのですが、場合によっては普通預金とキャッシングを混同してしまう場合もあるのです。


具体的に言えば、最近ではキャッシング機能を通常のキャッシュカードに付帯する場合が多くなっているため、
キャッシュカードからお金を引き出そうと思ったら預金残高の不足によりキャッシングによりお金を借りてしまうこともありえます。その時はまぁいいかと思って借りたとしても後で借りなきゃよかったと後悔することもあるでしょう。
また、場合によっては預金から引き出したと勘違いするケースもあるようです。


意図せぬ借入れなどを行うことは後々自分で首を絞めることになります。必ずお金を借りたり引きです時は間違っていないか確認すること、計画性をもつこと、この2つを気にしながら検討しましょう。

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この記事担当のFP

伊藤 亮太 いとう りょうた

2007年11月 スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。
東京スクールオブビジネス非常勤講師(ファイナンシャルプランニング)
ファイナンシャルプランナーとして活動中


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