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第009回 カードローンとキャッシングの違いとは?(2011年07月08日)

カードローンとキャッシング、違いは分かりますか?

カードローンとは、今までお話ししてきたとおり、クレジットカードやキャッシュカードを使用して、一定の限度額の範囲内でお金を借り入れることをいいます。カードローンでは、返済は毎回一定額を返済していくというリボ払いが原則になります。つまり、分割払いで返済をしていきます。計画的に毎月返済ができるメリットがある半面、返済期間が長くなるほど利子もかさむことになるため、利用の仕方をしっかり考えることが重要といえます。


一方、キャッシングとは何でしょうか?キャッシングもクレジットカードやキャッシュカードを使用することでお金を借り入れることに変わりありません。キャッシングの場合、クレジットカードやキャッシュカードに付随するキャッシング機能を利用して、お金を借り入れます。キャッシングの場合、クレジットカードで利用できる金額のうち、ショッピング等で利用する分を除いた金額までを借り入れることができます。つまり、利用枠が10万円だとすると、買い物などで利用した金額を差し引いた金額分でしか借り入れはできません。カードローンの場合は、利用枠が10万円であれば10万円全額を借り入れることができます。


カードローンと最も異なる点は、キャッシングでは一般的に翌月に一括返済する必要がある点です。例を出してお話ししましょう。例えば、10万円を借りたとします。カードローンでは毎月例えば5,000円とか1万円ずつコツコツ返済していくことになります。キャッシングの場合は翌月に10万円と利息を返済する必要があります。つまり、キャッシングの場合、翌月にまとまったお金が入るもしくは給料で返済可能という場合には問題ないといえますが、一括返済が難しい場合には借入自体を行うことに問題が発生するといえます。


ではカードローンの方がメリットが大きいかと言えばそういうわけでもありません。キャッシングの場合、原則翌月一括返済になりますから、たとえカードローンの金利よりも高い場合であっても、すぐに返すメリットは大きくなります(支払う利子がカードローンより少なくなる場合が多い)。

〔カードローンとキャッシングの違い〕

  カードローン キャッシング
返済方式 原則リボ払い 原則一括払い
借入期間 毎月一定額返済で、中長期に渡って返済する場合が多い 一括返済のため、翌月には返済する
金利 キャッシングと比較すると低め カードローンと比較すると高め
メリット 返済額が毎月一定額なため、計画的な返済がしやすい 返済が一括なため、利子額はカードローンと比較すると少なく済む場合が多い
デメリット 返済期間・毎月の返済額によっては利子が膨らむ恐れあり 一括で返済するため、計画的な借入れである必要がある

なお、最近ではキャッシングにおいても返済がリボ払いになってきているものもあり、以前よりは線引きがしにくくなってきていることも事実です。


カードローン、キャッシング、いずれにおいて借入れを検討する場合であっても、返済可能額を計算し、無理のない計画を立てることが重要です。ご自身にとってどちらでの借り入れがメリットがあるのか、じっくり検討してみましょう。

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この記事担当のFP

伊藤 亮太 いとう りょうた

2007年11月 スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。
東京スクールオブビジネス非常勤講師(ファイナンシャルプランニング)
ファイナンシャルプランナーとして活動中


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