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第127回 リフォームローンを知ろう!(2012年08月15日)

住宅を建てた後でも、家を健康な状態に保ち続けるためには、外壁の塗り替えは10年おきに行うなどの定期的なメンテナンスのリフォームが必要です。また、子供が増えたら子供部屋の分割や、老後に身体が不自由になった場合は手すりをつけるなど、ライフスタイルが変化することによってもリフォームが必要になる場合があります。

事前にリフォームを見越しての積み立てや家計から捻出できればいいのですが、用意がない場合にはリフォームローンを利用することも検討されることでしょう。住宅ローンに比べてあまり知られていないリフォームローンについて、確認をしてみましょう。

<リフォームローンの概要>
住宅のリフォームローンは大きく2種類に分けられ、財形住宅融資などによる公的融資と、都市銀行など民間の金融機関による民間融資があり、融資額や条件が違います。一般的には公的融資の方は金利が安いですが、最近は民間でも安いリフォームローンが出ています。

またリフォームローンには無担保型と有担保型の2種類があります。

<リフォームローンの無担保と有担保の違い>

  無担保型リフォームローン 有担保型リフォームローン
抵当権 不要 必要
借入可能額 少ない
50万〜500万円程度
大きい
500万〜5,000万円程度
借入期間 短い(最長10年) 長い(最長35年)
審査 簡単で短い 厳しく時間がかかる


銀行などで見かけるリフォームローンは一般的に無担保型が多く、ちょっとしたリフォームに向いています。しかし、例えば1,000 万円以上かかる大規模なリフォームや、中古住宅をリフォームして購入する場合は、有担保型リフォームローンと位置付けられる住宅ローンを利用した方がいいでしょう。ではリフォームローンの一例を見てみましょう。

<リフォームローンの一例>

  財形融資 三菱東京UFJ イオン銀行 りそな銀行 三井住友銀行
ネット 窓口
借入額 財形貯蓄残高の10倍の額
(最高4,000万円)
500万円 1000万円 30万円以上500万円以内 500万円以内
*2
住宅部分と併せて1億円以内
借入期間 1年以上*1 最長10年 最長15年 1年以上10年以内 1年以上10年以内 最長35年
金利 5年固定金利
1.42%
最長10年最長15年 1年以上10年以内 1年以上10年以内 最長35年
担保 必要 不要 不要 不要 原則不要
特徴   エコ優遇金利〜通常金利−0.5% 借入れ金額の50%を上限として、6カ月ごとの増額返済も併用 ・エコリフォームや住宅ローン利用の方
0.5〜1%
・特別プラン*
・住宅ローンとリフォーム費用の併用型
・団体信用生命加入必要

*1.最長返済期間は、次の@またはAのいずれか短い年数となります。
  @住宅の構造による最長返済期間(リフォーム:20年)
  A年齢による最長返済期間・・・「80歳」−申込本人または収入合算者のいずれかのうち年齢が高い方の申込時の年齢
*2.りそな銀行の住宅ローンを10年以上ご利用中または完済されたお客さまの場合、無担保で最大2,000万円、自宅担保で3,000万円利用可能

<リフォームも住宅ローン減税が利用できる!>
住宅ローンを組んだ時に税金の一部が戻ってくる住宅ローン控除も、新築・中古住宅の購入だけでなく、リフォームや居住前の中古住宅をリフォームする場合でも対象となっています。
もし住宅ローン減税が適用になれば、控除期間が10年で、最大300万円の控除額が利用できるのは嬉しいですね。しかし、住宅ローン減税を受けるには、10年以上のローンであることや、リフォームの要件が限定されているので、利用される場合には事前に確認を取り、確定申告も忘れずにしましょう。

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この記事担当のFP

水野 圭子 みずの けいこ

ファイナンシャル・プランナー
CFP(r)(日本FP協会認定)
1級FP技能士
K'sプランニング 代表
一般社団法人あんしんLifeコミュニティ 代表理事。


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