答えて応えて!FP

第146回 いろいろな借金、いろいろな利率(2013年01月08日)

Q.友人と沖縄旅行に行こうと思います。予算は10万円ですが、手持ちのお金がありません。どこで借りれば一番よいでしょうか?

A.借りる相手によって利率や返済総額が変わりますので、計算することが大事です。

いざお金が足りない時、借金する相手によって利率や返済総額が大きく違ってきます。ひとつづつケースを見てみましょう。

<ケース1>家族や友人から借りる
 両親に泣きついて、無利子で10万円を借りた場合
・返済方法 毎月5,000円を返済。1年8ヵ月で完済。

<ケース2>定期預金を解約せずに、そこから借り入れ。年率0.7%。
・返済方法 毎月5,000円を返済して1年8ヵ月で完済。総返済額10万1167円。

<ケース3>クレジットカードでキャッシング、年率18%
・返済方法 リボルビング払いで毎月5,000を返済。2年で完済。総返済額11万7,670円。

 ひとくちに借金といっても色んな方法がありますね。3つのケースとも同じ10万円の借金・毎月5,000円の返済でも返済総額は10万円から11万7,670円までと随分違いがあります。もちろん借金額が大きくなればこの差は大きくなります。

★お金を借りる方法によって、なぜこんなに利率が違うのでしょう。
利率は基本的に「返済の信頼度」「信用」によって決まります。例えば上記のケース2のように銀行や郵便局では、自分の定期預金額の範囲内で低利率でお金を借りることができます。もし返済ができない場合でも預金から返済してもらえるので、貸す側にとってはお金を貸してもらえない危険度(リスク)がぐっと減ります。
このように借金する時、その保証として貸し手に提供するものを「担保」といいます。貸す側からいうと、貸したお金を確実に回収するために確保しておくもの。それが担保です。住宅ローンでは買った家と土地を担保として借りるのです。返済ができなくなると家が差し押さえられます。
「連帯保証人」という言葉もよく聞きますね。「借金する人はちゃんと返せる人です。もし本人が返せない場合は私が代わりにその責任を負います」ということを保証する人。だからこの場合、人が担保になるようなものです。
クレジットカードのキャッシングやカードローン、消費者金融の場合、無担保でお金が借りられます。(総量規制により、借入れができる範囲は制限がある)どれも手軽に借りられるのと引き換えに、利率が高くなっているのです。「担保不要」「保証人不要」の借金は、かならず利率が高めです。

お金が不足した場合、すぐに借りるという選択をせずに、他に収入の手段がないか考えるのも大事です。その後どうしても借りる必要性がある場合には、返済の責任がある事を肝に銘じ自分がきちんと返済できる方法で借りるようにしましょう。

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この記事担当のFP

二宮 清子 にのみや きよこ

日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。


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