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第134回 借入可能額と金利の個人差(2012年10月02日)

Q.人によって借入可能額や金利が違うのはなぜでしょうか?

A.返済能力と信用の違いです。

 カードローンを利用するという事は、お金を借りるということです。そして利息とは、お金の貸し借りにおいて、借りた側が貸した側に支払う対価のことです。返済能力と信用が高ければ、貸す側からすれば「返してもらえないリスク」が低いので利息も低くなり、返済能力も信用も低ければ、「返してもらえないリスク」が高いので利息も高くなります。
 住宅ローンなどでは金利の表示があっても、それらは基準金利であり、借りる側の返済能力や信用によって金利に個人差が出てきます。  では、返済能力や信用とは、どんな事が判断基準になるのでしょうか?

<判断基準1>
 勤続年数・・・1年以上が望ましい。住宅ローンは3年以上。勤続年数が短ければ離職率が高いとみなされ、返済が困難になるリスクが高いと判断されます。また在籍の確認が取れない場合は当然ながら借入できません。

<判断基準2>
 年収・・・多いほど有利で、200万円以下だと難しい場合もあります。キャッシングは緊急時や短期的な融資とみなされますが、カードローンの場合は長期的で計画的な融資と見なされることから、安定した収入がある事が大前提になります。総量規制の事もあり、年収の3分の1が融資の上限になることからも、年収を確認できる資料の提出を求められることもあります。

<判断基準3>
 滞納の有無・・・他のローンで滞納が発生していないか?又、水道光熱費などの公共料金の滞納、携帯電話代金の滞納の有無も大事です。当然ながらこれらを滞納すればすでに生活が苦しく借入したとしても返済できない可能性が高いとみられます。又、滞納があるという事は性格的にもルーズだと見られます。

<判断基準4>
 他での借りれの有無・・・他に多く借入があると、返済が困難になるケースが多いので審査に通りにくくなります。

<判断基準5>
 過去の借入状況・・・毎月滞納なく、きちんと返済していれば信用はつくものです。逆に破産や任意整理などの経歴があれば、5〜10年はブラックリストに載り借入ができなくなります。


 色んな判断基準がありますが、他にも持ち家があるか?家族構成はどうか?など借入額が大きくなればなるほど、審査基準は高くなります。数万円のキャッシングなら審査基準に通っても、数百万円のローンや数千万円の住宅ローンと審査が厳しくなるのは、貸す側から考えれば審査が厳しくなるのは当然のことですね。
 これらの信用情報は、CICやJICCと呼ばれる信用情報機関に登録されており、銀行・クレジット会社・消費者金融会社のそれぞれが利用しています。加盟している金融機関から借入れしていれば、自分の信用情報がどうなっているのかネットや郵送で確認することができます。(有料)一度、確認してみるのも良い手段ですね。

個人信用情報機関の比較

  消費者金融系 信販・カード会社系
日本信用情報機構(JICC) シー・アイ・シー(CIC)
設立時期
1976年9月
1984年9月
会員貸金業者
1276社
372社
登録情報件数
2億1473万人
1億7636万人
照会件数
891万件
597万件
情報登録頻度
取引発生時間
取引発生時間
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この記事担当のFP

二宮 清子 にのみや きよこ

日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。


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