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第151回 キャッシング利用時のATM手数料(2013年04月17日)
手持ちの現金がない時、手軽にコンビニのATMなどでお金を借りることができるキャッシングは、とても心強いものです。しかし、自社ATM以外の提携ATMでキャッシングをした場合、数年前は手数料がかからなかったのですが、2010年6月に施行された改正貸金業法に伴い、手数料が徴収される会社が多くなっています。知らず知らずに手数料を払っていることのないよう、契約しているローン会社の提携ATM利用手数料について知っておくと良いでしょう。
以下、主なローン会社・銀行カードローン別にまとめました。
(平成25年3月現在)
ローン会社名 |
提携ATM利用時の手数料 |
---|---|
アイフル |
1万円以下 110円(税込) |
アコム |
|
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス) |
|
三井住友カード株式会社(SMBCモビット) |
|
ノーローン |
大手ローン会社の提携ATM利用キャッシングは、どこも有料となっています。自社のATMであれば無料になりますので、設置場所をチェックしておきましょう。
銀行名 |
提携ATM利用時の手数料(※) |
---|---|
三井住友銀行カードローン |
イーネットATM・ローソンATM・ |
三菱UFJ銀行カードローン |
イーネットATM・ローソンATM・ |
りそな銀行カードローン |
近畿大阪銀行ATM:無料 |
住信SBIネット銀行カードローン |
イーネットATM・ローソンATM・ |
ソニー銀行カードローン |
セブン銀行ATM:無料 |
(※)有料の場合は原則借入れまたは返済金額1万円以下105円、1万円超210円
銀行系カードローンによるキャッシングは、会社によって対応はまちまちです。たとえば三井住友銀行カードローンでは、提携金融機関ATM利用条件が設定されており、手数料105円超の取引はできないようになっています。また、ATMの機種を限定している場合が多く、コンビニ設置のATMが手数料無料になる機種であるかを確認してください。
ここまで読んできて「なんだ。たったの105円じゃないか」と感じた方もいらっしゃるかも知れません。しかしATM利用手数料を年利に換算してみると、無駄金ということがわかります。
<例>1万円を提携ATMでキャッシングして30日後に一括返済した場合(年利15%の場合)
利息:10,000円×15%×30日÷365日≒123円
提携ATM利用手数料:借入れ時105円、返済時105円 計210円
かかった金額:123+210=333円
実質年利:333×365日÷30日÷10,000円≒0.405
つまり、本来は年利15%で借りるはずだったものが、提携ATMを利用することによって年利40.5%に跳ね上がっています。いかに手数料が侮れないということがわかるかと思います。 以前は、時間外手数料を払って銀行からお金を引き出すよりも、一定期間無利息もしくは翌日返済のキャッシングサービスを利用した方がオトクになる、という裏技をされていた方も多いかと思います。しかしこの裏技は、自社ATMでの利用に限って使わないと、ちっともオトクになりませんのでご注意ください。
この記事担当のFP
伊藤 亮太 いとう りょうた
2007年11月 スキラージャパン株式会社設立。取締役に就任。
東京スクールオブビジネス非常勤講師(ファイナンシャルプランニング)
ファイナンシャルプランナーとして活動中
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