答えて応えて!FP
第107回 カードローンの金利の罠(2012年05月15日)
Q,金利が3%〜と書いていたので早速借りようと手続きをしようとしたら、
実際は17%と表示されました。どういうことでしょうか?教えてください。
A、借入額によって金利は変わってきます。
以前と比べると、最近の金利はずいぶん低くなったと感じます。ご質問のように3%〜という表示も
よく見かけるようになりましたね。これは2010年に完全施行された「貸金業法」による影響といえます。
銀行系、信販系、消費者金融系それぞれが、低金利を争っていますね。消費者にとっては良いこととも言えます。
しかし、それでは貸す側にとっては経営が厳しくなるのも当然だということを忘れてはいけません。
そこにはなんらかの罠があると思っていいでしょう。
まずは表示に惑わされないように、書いてある事をよく読み込みましょう。
カードローンで借入れする場合、借入の金額によって適用金利が違ってくるという事を覚えておきましょう。
★オリックス銀行カードローンの場合★
実質年利 | 融資額 | |
---|---|---|
オリックス銀行カードローン | 3.0〜17.8% |
最高800万円 |
⇒金利とご利用限度額について
ご利用限度額 | 適用金利 |
---|---|
100万円未満 | 2.0〜17.8% |
100万円超〜150万円未満 | 9.0〜14.8% |
150万円超〜300万円未満 | 6.0〜12.8% |
300万円超〜500万円未満 | 4.5〜8.8% |
500万円超〜700万円未満 | 3.5〜5.8% |
700万円超〜800万円未満 | 3.0〜4.8% |
上記のように借入額によって適用金利が違ってきます。少額だけ借入れしようとすると、
法律で制限されている上限いっぱいの金利が適用されることもあるんですね。
いくら借入れするのか、金利は何%になるのか確認したうえで商品を選択するようにしましょう。
また、借入の資格としてパートやアルバイトでも可という場合がありますが、
毎月安定した収入のある方などの制限もあります。借入れ基準が低くなればなるほど、
金利も高くなることも覚えておく必要がありますね。これは貸す側の事を考えればわかることです。
信用の高い人、つまりきちんと返済してくれる人にたくさん借りてもらい、長く返済してもらいたいというのが本音でしょう。
そのほうが、金利収入は高いですよね。
次に、返済計画をキチンと立てましょう。例えば30万円借入した場合、どのような返済計画が立つでしょう。
・金利・・・12.0%
・返済方法・・・リボルビング払い(残高スライドリボルビング方式)
・借入額 30万円
返済回数 | 総返済額 | うち利息額 |
---|---|---|
57回 |
393.693円 |
93,693円 |
このように、いくら借りたら、いくら利息がつくのかシュミレーションしてみることも大事です。
借入したい会社のHPを覗いてみると、このようにシュミレーションをしてくれますので、利用すると便利ですね。
この記事担当のFP
二宮 清子 にのみや きよこ
日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。
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