答えて応えて!FP
第012回 運用よりも、まずは家計の見直しを!(2011年07月12日)
Q.株や投資信託を賢くお金を増やしたいと思いますが、上手くいくのでしょうか?
A、本人次第ともいえますが、まずは家計をしっかり強化してからにしましょう。
「貯蓄から投資へ」という言葉を数年前によく耳にしました。
他にも「1億円とレーダー」や「主婦でも稼げる株式投資」などとずいぶん投資への敷居が低くなったのが同時期でしたが、
やがてライブドアショックやリーマンショックで徐々に「貯蓄から投資へ」の流れが失われつつあるように感じます。
とはいえ、投資をするという事はとても大切なことです。
なぜなら私達はリタイヤ後は年金以外、収入の手段は投資しかないからです。
それなら年を取ってから始めるよりも、リスクの取りやすい若い時代から始めて訓練しておくほうがいいにこしたことはありません。
ただし、順番として投資を始める前に家計を見直し、家計を強くしておく必要があります。
投資の世界で最も大事な事はメンタルコントロールです。
自分の投じたお金が目に見えて増えたり減ったりするので、初心者だと感情の起伏が激しくなり、
肝心な仕事や家事が手につかないといった事がよくあります。
しかし、よく考えてみてください。実は1%の運用益を出すより、1%の支出を減らすほうがとても簡単です。
家計をコントロールできない人が、自分の感情をコントロールしながら運用益を出せるでしょうか?
もし利益が出せたとしても長くは続かないでしょう。
家計をコントロールする事は、メンタルコントロールの訓練にもつながります。運用益を出すことのできてる個人投資家のほとんどは家計をキチンとコントロールできてます。お金を増やしたいと思うなら、まず先に家計を見直してみましょう。
投資に回すお金は貯蓄の中から、教育費や住宅ローンなどをのぞいた余裕資金になります。
リスクにさらして良いお金と、さらしてはいけないお金をしっかり分別しましょう。
節約・貯蓄・投資をバランスよく行う事が大事です。
そして、人がいいと言ったり絶対儲かるなどの文句にのせられて勧められるままに投資をしてはいけません。
借金してまで投資をするという事も絶対やめましょう。投資をギャンブルにしてはいけません。
投資で利益を出している個人投資家のほとんどは時間とお金を自己投資して勉強しています。
なぜなら、そうする事でリスクが減らせる事ができると理解しているからです。
★株式を保有している人はどれくらいいる?
この記事担当のFP
二宮 清子 にのみや きよこ
日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。
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