答えて応えて!FP

第156回 おまとめローンは最終手段(2013年06月25日)

Q、おまとめローンが便利だなと思い、利用しましたが借金が減るわけでもなくメリットを感じられませんでした。どんな時に利用するのがよいのでしょうか?


A、腹を据えて借金を返済していくと覚悟を決めた時に利用するものです。


複数枚のカードを利用していると、どのカードで一体いくら使ったのかわからなくなることがあります。この時点で多重債務の可能性が高いのですが、よくわからないからまとめてしまえ!と「おまとめローン」を安易に利用するのはお勧めできません。
「おまとめローン」つまり借金を一本化するのは、真剣に借金体質を改善すべく借金をまず全額返済していく時の最終手段にしたほうが賢明といえます。つまり債務整理をする時に使う最終手段ですね。安易に「おまとめローン」を利用しても金利面では決してお得ではないこともあります。また、「おまとめローン」を利用したあとにまた既存又は新規のカードで借金してしまっては、借金体質は変わってないことになりますので意味がありません。
おまとめローンを利用する前にまずは、金利の高い借金から返済していく事が鉄則です。

計画的に返済していけるようになるには、順序立ててやっていく必要があります。
<ステップ1>現状を把握する
1、毎月、収入がいくらあるのか把握する。
2、毎月、支出がいくらあるのか把握する。
3、毎月、ローンの返済がいくらあるのか把握する。
4、借金が全額でいくらあるのか把握する。

<ステップ2>返済計画を立てる
1、収入からまず借金の返済をする。
2、残ったお金で生活する。

ここで、残ったお金で生活ができないから借金を繰り返してしまうという事態になるのでしょうが・・・本当にやるべき事はしたのでしょうか?
<ステップ3>借金返済の為にできる事
1、働いて収入を増やす。
2、支出を減らす。
・賃貸に住んでる場合は実家に帰る。
・保険は全て解約して、解約返戻金は返済に充てる。
・売れる物は売って返済に充てる。
・ランニングコストの高い車やバイクは売って返済に充てる。
・生活レベルを思いっきり下げる。
・飲み会等の交際は借金返済が終わるまでしない。
・見栄は捨てる。

生活レベルを下げる事が自分の価値を下げるわけではありません。友人との付き合いも一時期できなくなりますが、事情を話せばわかってもらえるはずですし、そこで不仲になるような友情ならもともと長続きする友情ではなかったと割り切りましょう。逆に借金を重ねて友人から更なる借金をする事などが信頼を損ない友情を壊す事になります。


借金額が増えると結局は自己破産や任意整理等の法的手続きを取る必要となります。自己破産をしても免責とならなかったら地道に借金を返済していくしかありません。そのようになる前にも自分でできる事をやる必要がありますね。安易に自己破産をしても借金体質が改善されていなければ同じ過ちを繰り返すことになります。


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この記事担当のFP

二宮 清子 にのみや きよこ

日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。


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