答えて応えて!FP
第034回 現状を把握する(2011年09月19日)
Q,クレジットカードの返済が大変です。作らないほうが良かったのでしょうか?
A,お金に振り回されないように、しっかり現状把握をしてみましょう。
返済に困ってしまう人の多くは自分の家計の把握ができていません。
つまり、いくら収入があるのかに対し、いくら支出があるのか。もっと詳しく言えば、
何にいくら使っているのか現状を把握できていません。そして現状を把握することを恐れてさえいます。
現状を把握すれば、どれだけの借金があり自分がどれだけ困窮しているのかハッキリわかるわけですから
辛い現状を受け入れたくないという想いから、現状を把握することを遠ざけてしまうという心理がうかがえます。
私の元に相談に来られるお客様の多くは、マイホームを持ちたい・資産運用をしたい・保険を見直したい・家計を何とかしたい、という方が多いのですが、何を買ったり始めるにしても、お客様に一番最初にしていただく事は現状の把握です。
いくら収入があるのか、そして毎月いくら何に使っているのか、家計を洗い出すという作業をしていただきます。
そうすることでマイホームが買える状況なのか?資産運用するだけの余裕があるのか?家計に対して保険が見合っているのか?が見えてきます。そこで、余裕があると分かれば思い切ってお金を使うこともできますし、想像以上に余裕がなければ、また別の手段を探すことができます。
毎月赤字の場合、どこに自分のお金が消えてるのかな?と疑問に思うならば、
まずはお金の出入りをきちんと把握しましょう。家計簿でもノートでもいいので全て書き出してみるのです。
そうすると、想像以上にお金を使ってる項目が現れます。
そして数ヶ月続けることで、お金の使い方の癖も見えてきます。普段の食費や日用品は安物買いで済ませていても、
交際費がすごくかかるようであれば見栄っ張りの性格でしょう。見栄は人に良く見られたいという思いの表れなので、
借金をしてでも高級車に乗る、ブランド名にこだわるという傾向がありますね。
見栄で買った物や借金は自分を幸せにしてくれるでしょうか?
このように、客観的に数字として確認することで、キチンと受け入れる事ができるようになり、
解決法が見付かり前に進む事ができるのです。クレジットカードはとても便利な物ですが、
クレッジトカードが借金を増やす原因になっていたらクレジットカードにハサミを入れる覚悟をしましょう。
そして無駄を省いて借金返済に充てたり、貯蓄に回したりし、お金を使う技術をしっかり身に付けることができたら、
その時はじめて幸せに豊かに暮らす為の一つのアイテムとしてクレッジトカードを使う事ができるでしょう。
この記事担当のFP
二宮 清子 にのみや きよこ
日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。
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