答えて応えて!FP
第081回 子どもの教育費、親子で金銭教育の良い機会にしましょう!(2012年02月01日)
Q.奨学金制度について詳しく教えてください。
A、日本学生支援機構では無利息の第一種と利息のある第二種とがあります。
人生の三大出費は教育費・住居費・老後資金と言われますが、今回は教育費について考えてみましょう。
今の時代、親が子どもにかける教育費は最低1,000万円とも言われています。
多少無理をしてでも子どもには良い教育を与えたい、親なら当然の心理ですね。
しかし、教育費に一番お金がかかる時期は多くの方が住宅ローンも抱えています。
自分達の老後資金の準備もままならないまま、子どもの教育費と住宅ローンと日々の支払い追われているのが現状です。
そんな時、上手に利用してほしいのが奨学金制度。まずは日本学生支援機構から。
■第一種奨学金 高校、高等専門学校、大学、短大、大学院、専修学校の学生及び生徒を対象とし、 特に優れた学生及び生徒で経済的に理由により著しく就学困難な者に貸与。無利息である。 ■第二種奨学金 短大、大学、大学院、高等専門学校(4.5年生)、専修学校(専門課程)の学生及び生徒を対象とし、 第一種奨学金よりゆるやかな基準によって選考された者に貸与。利息付奨学金である。 |
他にも進学先で独自の奨学金制度を設けてる場合が多いので確認してみてください。
ただ、どこも成績重視が多いので、子どもと早いうちから進学先やその時にかかるお金の話などを
一緒に話し合うようにしましょう。そうする事で、子ども自身に自覚がつき勉強する意味が持てるようになると思います。
また、数年前から問題視されてる返済滞納についても、学生自身が借金をして進学するという
自覚を持たせることで責任感が生まれ解消されるのではないかと思ってます。
世帯年収は毎年減少し続けてるのに関わらず、教育費は年々増加しているという反比例の減少がおきています。
少子化も伴い、生活費をやりくりしても子どもの教育にお金をつぎ込むという家庭が増えてるように感じます。
幼少の頃から習い事を2個も3個もさせてる家庭も少なくありません。
しかし、果してそれでいいのだろうか?という疑問も沸き上がってきます。
社会に出ると、学歴はお飾りにしかならないという事を親自身が感じることも多々あります。
それでも多くを学ばせ学歴を持って欲しいというのは、まだまだ日本での社会の入口には学歴が必要だという証でしょう。
できれば、家庭では社会に出てから使える知識、つまり「生きる知恵」を身に付けさせて欲しいと願ってやみません。
例えばお金の知識なんかもそうですね。欲しいものが全て手に入った幼少期のまま大人になり
社会に出て「初任給20万円で生活しなさい」と言われても、金銭感覚や扱い方を日頃から学んでいなければ、
途端に破綻するでしょう。また簡単に悪徳商法にも引っかかるでしょう。
親の金銭感覚は子どもに遺伝、又は反面教師となって現れます。
親自身が日頃からお金に対して誠実に付き合う事ができれば子どももそのようになるものです。
子どもにかかるお金=教育費。無駄な使い方をしていませんか?お金をかけることが愛情と思っていませんか?
奨学金の返済滞納などの記事を読むたびに、このような事を悩ましく思います。
この記事担当のFP
二宮 清子 にのみや きよこ
日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。
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