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第041回 お金の返し方(2011年10月10日)

Q,お金の返し方には、様々な方法があるとききましたが、教えてください。

A,返済方法には、様々な方法があります。その違いを理解したうえで自分に合った返済方法を選択して下さい。


借金をした以上は、約束(契約)に従って返済しなければならないことは当然です。
したがって借金を約束の期日に返すことができるかどうか、借金をする時点で考えることが必要です。
一括で返済するのか、それとも分割で返済すのか、分割であれば何回で返済するのかを決定します。
とりあえず借りてしまえば、返済は後でなんとかなるといった考えは破滅の原因になるので絶対にやめましょう。


■ 一括払い
返済の回数を当初から1回または2回に決めて返済を行います。
ただし、少ない回数で全額を返すので1回あたりの返済額は大きくなります。


■ 分割払い@元利均等返済方式

毎月の返済額(元金+利息)を初回から最終回まで一定にした返済方法です。
表面的な返済額は同じですが、利息は元金の残高に対してかかるので、当初は返済額に占める利息部分が多く返済が進むにつれて利息部分が小さくなります。住宅ローンなど高額のローン返済に適した返済方法です。





■ 分割払いA元金均等返済方式

元金を返済回数で除した金額に毎月の利息を加えた額を毎回の返済金額とした方法です。
元金均等返済の利息は元金の残高に対して発生するので、返済回数が進むにつれて毎月の返済額が減少してきます。
利息の総額は、元利均等返済より少ない。




■ 分割払いBリボルビング方式
リボルビングとは、日本語に訳すと「回転、反復」という意味です。
一定の利用限度額を設定し、その範囲内においてあらかじめ設定した金額を支払う方法です。
利用残高にかかわらず毎月一定の金額を支払う定額リボルビング方式をとっています。
返済回数は限定されず、残高がある限り返済し続けるという点に特徴があります。


■ アドオン方式

利息の計算方式で、あらかじめ元金に対して貸出期間と所定の年利率を掛けて利息額を計算し、
元金と利息の総額を返済回数で割ってだします。

120万円をアドオン方式で借りて、6%のアドオン金利、12回払い
利息        120万円 ×6% = 72,000円
支払合計     1,272,000円
毎月の支払額  106,000円


計算方法は簡単です。
問題は毎月元本を10万円返しているのに利息そのものは最初に計算した利率で支払っていることです。
つまり表面上は、分割にしても1年後に一括で返済しても変わらないことになります。
実際は、分割払いで少しずつ元金を返しているので実質金利は6%以上となります。
そのため現在では誤解を招きやすいので、アドオン方式での金利の表示は禁じられています。

■ 無理のない額で返していく
お金を借りる場合は、自分が今どれだけ返済能力があるのかを検討して、返済計画を立てるとよいでしょう。

返済計画の立て方

・お金をいくら借りるのか検討する
・自分の今の収入で返済できるのかどうかを検討する
・借金を期日までの返せるかどうかを検討する
・一括で返済するのか、分割で返済するのかを決める
・分割で返済するのなら月いくらなら返せるか検討し、決定する

借金をする


ここで重要なことは、収入の決め方です。サラリーマンであれば残業代やボーナスは除きます。
また、自営業者であれば、すでに受注した仕事の報酬で考えて、これから受注する予定の仕事の報酬は除きます。
つまり、不確定な収入は、借金の返済計画を立てる場合には考えないことが無理のない返済を可能にするのです。

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この記事担当のFP

菅田 芳恵 すがた よしえ

2005年 グッドライフ設計塾開業。
CFP(日本FP協会上級フィナンシャルプランナー)、
1級FP技能士として、コンサルティングや執筆、講演活動で活躍中。


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