答えて応えて!FP

第048回 クレジットカードの仕組み(2011年11月05日)

Q,お金がなくても買い物できたり、お金を借りられたりとクレジットカードは、魔法のカードのように思われますが、どういう仕組みになっているのですか?

A,カード会員、販売店、クレジット会社の3者が契約で結ばれていて、共に大きなメリットを享受できる仕組みになっています。

1枚のクレジットカードが、私たちに夢を与えてくれます。お金がなくても買い物ができたり、お金を借りられたり、さらにはカードを使ったり、見せたりすることで特典が付く場合もあります。確かに魔法のカードのようですが、使い方を間違えると大きな借金を背負いこむことになります。


■ クレジットとは
クレジットとは、日本語に訳すと「信用」。利用者の信用に基づいた契約で、カード会社が代金を立替払いしてくれるのがクレジットカードのシステムです。


■ クレジットカード
クレジットカードは、クレジットカード会社にカードの申込をして審査(年齢、安定継続収入等)を経て発行されます。カード会員は、一定の条件(有効期限や利用可能枠の範囲)での利用、会員規約の遵守でクレジットのシステムを利用することができます。利用可能枠は、カード発行会社やそのカードの種類によって異なり、利用状況によって増減します。自分のカードの利用可能額は、毎月の請求書によって把握することができます。


■ クレジットカードの仕組み
消費者が、クレジットカード会社とあらかじめ契約している販売店(加盟店)で商品を購入し、クレジットカード会社が消費者に代わって販売会社に代金の支払いをします。後日消費者がクレジットカード会社に後払いします。最も一般的に利用されている仕組みで、3者は契約によって結ばれています。
消費者と販売会社との間には「売買契約」(商品の引き渡しに関する契約で通常はその場で商品を受取り、お金を払うのでありません)、消費者とクレジットカード会社の間には「立替払い契約」(カード申込時に結びます)が結ばれます。



■ クレジットカードのメリット、デメリット

メリット

デメリット

・現金を持ち歩く必要がない
・お金がなくても欲しいものが買える
・お金が必要な時に簡単に借りられる
・利用額に応じてポイントが貯まる
・いろいろな優待がある

・分割やリボ払いの場合、手数料がかかる
・使いすぎになりやすい
・盗難など他人に使われる危険性がある


■ クレジットカードのキャッシング
クレジットカードを作ると、そのカードで利用できる「キャッシング」の上限が与えられます。キャッシングとは、カードを使ってATMやCD(キャッシュディスペンサー)から、現金を引き出す形で行われる小口の融資のことです。無担保で資金使途は自由、利用限度額は、カードにより異なります。


■ クレジットカードの利用上の注意点

クレジットカードは、確かに便利なものですが、その反面、注意をしなければいけないこともあります。

1つ目は、返済能力に見合った利用を心がけるということです。返済が遅れると利用限度額が引き下げられたり、最悪カードが使用停止になったりします。
2つ目は、クレジットとは、お金の流れからみればクレジットカード会社に対する「借金」であり、時間の流れからみれば「返済の先延ばし」ということです。
3つ目は、他人に貸さないことです。他人に貸すことは、契約違反にあたり、責任を問われることもありますので注意して下さい。

4つ目は、暗証番号の設定と保管に注意することです。クレジットカードには、盗難保険が掛けられていますが、キャッシングの場合は「本人に過失があった」となかなか保険が認められないケースが多くあります。また、忘れるからと暗証番号をお誕生日にしている人を見かけますが、この場合は他人に使われるとショッピング、キャッシングとも本人の責任となります。容易に推測できる暗証便号は、絶対に使用しないようにしましょう。

 

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この記事担当のFP

菅田 芳恵 すがた よしえ

2005年 グッドライフ設計塾開業。
CFP(日本FP協会上級フィナンシャルプランナー)、
1級FP技能士として、コンサルティングや執筆、講演活動で活躍中。


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