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第176回 借入に担保や保証人が要らない理由(2014年07月15日)

金融機関等が取り扱うローンは、現在一定の金額までは担保、保証人が不要になっています。これは、保証を信用保証会社がする仕組みになっているから。つまり借金を返せなくなると代わりに信用保証会社が金融機関に払ってくれるのです。「とてもラッキー!」だと思いますか?実はそうとも言えないのです。

■信用保証の仕組み


@金融機関等の窓口に借入の申込をします。
A信用保証会社は保証の諾否を決め金融機関等に連絡します。
B金融機関等は、信用保証会社の審査を通過した人に融資をします。この場合、金利と別に「信用保証料」を借り手に負担させます。
C融資条件に基づき借入金を金融機関等に返済します。
Dもしも返済が困難になった場合は、信用保証会社が金融機関等へ借入金を返済します。
E借り手は、金融機関等ではなく、信用保証会社に返済をします。

■信用保証会社とは
信用保証会社は、金融機関等の系列の会社が多く銀行等が個人にローンなどの無担保融資を提供する際に融資の信用調査をします。信販会社、クレジット会社、消費者金融等が主な信用保証会社となります。信用保証会社は、借り手がお金を返せなくなった場合に、その借金を全て引受け、貸し手に対して一括で立替払いをします。ただし、これによって借金が棒引きになったわけではありません。貸し手が変わったにすぎないのです。これ以降は信用保証会社が取引の窓口となり、返済をしなければいけなくなります。だから取り立てが厳しくない銀行から借りたつもりが、いつの間にか取り立てが厳しい別会社になり返済に苦労している人が多いのも事実なのです。

■保証を受ける分利息が高くなる
信用保証会社は、借り手が借金を返せなくなった場合に代わりに支払ってくれます。しかし、無料で立て替え払いをしてくれるわけではありません。ちゃんとお金は借り手から取っているのです。例えばお手軽なフリーローンですが、金利9.5%という数字は、信用保証会社の利息分が上乗せされて9.5%になっているのです。銀行分7%、信用保証会社分2.5%というように。だから無担保、保証人不要ローンは金利が高くなるのです。
この保証料は、借入金額が多いほど、また返済期間が長くなるほど高く、信用保証会社によって料金が異なります。金融機関等への利息とは別に保証料支払うものと金融機関等への利息額の中に保証料相当が含まれるものがあります。ローンの場合は、後者の例が多くその分金利が高めに設定されています。だから金利を少しでも低くしたいのであれば、有担保です。信用保証会社の保証がいらないので、その分利息が低くなります。担保となるものがあれば有担保の方がお得なのです。きちんと返済できるのであれば、担保を差し出しても戻ってくるので、わざわざ信用保証会社へ利息を支払って保証を受ける必要はありません。よく考えてから申込みをしてください。

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この記事担当のFP

菅田 芳恵 すがた よしえ

2005年 グッドライフ設計塾開業。
CFP(日本FP協会上級フィナンシャルプランナー)、
1級FP技能士として、コンサルティングや執筆、講演活動で活躍中。


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