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第184回 借りたお金の賢い返し方(2014年11月10日)

お金を借りた以上、返済をしなければならないのは当然。生活を破綻させないためにもあらかじめ返済が可能かどうか判断して借りることが必要です。とりあえず借りてしまえば返済については後でどうにかなるといった考えが、破滅の原因となるのです。「返せないなら借りないこと」ここが肝要です。

■返済方法を決める
一括で返済するのか、それとも分割で返済するのか、分割であれば何回で返済するのかを決めなければなりません。借りる金額が少額であれば一括がよいでしょう。しかし、一括返済にするのは、返済期日に返済できるだけの収入が確実にある場合にだけにしてください。ある程度多額の金額であれば、分割にした方が無難です。ただし、この場合も毎月期日前には確実に収入があり、その額で十分に余裕を持って支払いができるようにしなければなりません。

■返済する額を決める
分割払いの借金をした場合、毎月の返済額はいくらまで可能でしょうか。借金の年間返済可能額は、年収に応じて下記のように言われています。


年収300万円未満 年収の25%まで
年収300万円〜400万円未満 年収の30%まで
年収400万円以上 年収の35%まで

年収が高くなるに従って、年間返済可能額の割合も高くなります。つまり、年収の少ない人は、金額的にあまり借りることができない、借りてしまうと破綻してしまうというのが現状のようです。
月々返済できるのは、この数字の12分の1が限度です。例えば年収200万円であれば、その25%は50万円となり、月々の返済額の上限は約41,700円となります。これを切り上げて月々5万円の返済にしてしまうと生活が苦しくなり、さらに借金を重ねることになります。

■生活費から考える借金の返済についての考え方
会社員等月々決まった収入がある人であれば、返済可能額はすぐに算出することができます。お給料から住宅費や光熱費、食費、被服費等の毎月必ずかかる生活費を差し引いた残りが返済可能額となります。前に年収に応じた借金の年間の返済可能額を書いておきましたが、これはあくまでも上限。生活費を節約している人であればこの上限以上の返済ができるかもしれませんが、それは危険な賭けです。もし何かあったらたちまち破綻してしまうからです。まずは生活費から返済可能額をだして、そしてさらに上限額をチェックして、確実な返済額をだしてください。
借金返済の計画のポイントは、生活費をどこまで切りつめられるかです。無理な計画は実行できないので、ある程度は余裕を持つことが重要です。また、いずれ給料が上がるだろうという甘い考えも禁物です。不況の日本では、給料は上がるどころか残業削減の施策もあって年々下がっているのが現状なのです。借金の返済のために借金をするようにならないためにも計画はきちんと立てることをお勧めします。

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この記事担当のFP

菅田 芳恵 すがた よしえ

2005年 グッドライフ設計塾開業。
CFP(日本FP協会上級フィナンシャルプランナー)、
1級FP技能士として、コンサルティングや執筆、講演活動で活躍中。


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