最近、無利息期間付のカードローンの宣伝がよく目につきます。借りる方にとっては、利息なしで借りられる期間があるということで、非常に魅力的に見えます。だから「ちょっと借りてみようかな?利息がかからないから」と安易な気持ちで借りてしまうと、大きな落とし穴にはまってしまう危険性も。利息がかからないのはどうしてかよく考えてから借りましょう。

■無利息の特典は初回利用時のみ
無利息期間付のカードローンの特典は、初回利用時のみとなっている場合がほとんど。中には、一定期間内に完済するという条件をみたせば、何度でも無利息で利用できるというカードローンも登場していますが、借金を繰り返す癖がつきそうで注意が必要です。
また、無利息の金額も決まっているため、それを超えた分や、無利息の期間を過ぎた期間は、通常の金利が適用されます。ただ、この通常金利も、普通のカードローンより高い金利で設定されている場合もあるので、契約書をよく確認をすることが必要です。無利息期間付だからお得と思って借りたら、結局普通で借りた方がトータル的に利息の支払いが安かったいうのは、よくある話です。

■返済が滞ると即遅延損害金が発生
カードローンは返済日を過ぎても返済を行わなかった場合には、遅れた日数に関しては、通常の利息ではなく、遅延損害金と呼ばれる特別な利息が加算されます。カードローンの遅延損害金の利息は、通常の利息よりも高く設定されていますが、無利息期間付のカードローンの場合は、そうでないものと比べて遅延損害金の利息も高めに設定されている場合もあります。

■実際のケースで考えよう
下記はあるカードローン会社の無利息期間付のカードローンの内容です。ほとんどの会社がこれに近い内容になっています。
�@借入金額のうち5万円まで180日間無利息
�A借入金額全額30日間無利息

これを借入額20万円で月々1万円の返済で24回払い、5万円を超えた部分と無利息期間以後の金利を18%とすると借入期間中の支払い利息は
�@33,202円
�A35,082円
この場合は、�@の方が安くなりますが、30万円以上の借入の場合は�Aが安くなります。

■なぜ無利息で借りられるのか
カードローン会社の利益は、お金を借りた人の返済額の利息の部分から必要経費を除いた額となります。だから本来は無利息で貸した場合は、全く利益がないばかりか必要経費だけかかり、逆に損をしてしまいます。ではなぜ損をしてまで無利息にしているのでしょうか?確かに宣伝効果は抜群で、無利息に引かれて初めて借金をする人も多いのが現状です。しかし、本当の理由は、実は「無利息期間内に全額返済をする人がほとんどいない」というデータを持っているから。だから魅力的なローンを提供して、少しでもお金を借りてもらおうと考えているのです。

■無利息ローンは賢く利用する
まずは「借入額の5万円まで180日間無利息」は、たった5万円だけが無利息で、後は通常の金利です。5万円なら、ちょっと生活を切り詰めれば何とかなるはず。これを利用する意味はあまりないようです。
次に「借入金額全額30日間無利息」は、ちょっと短期間用立てたいという場合は、メリットがあります。例えば、もうすぐボーナスなので数日間だけお金を工面したいという場合、30日未満であれば利息がかからずに用立てすることが可能です。しかし、その場合もボーナスで全額返せる範囲です。
この無利息期間を賢く利用するためには、短期間で一括返済できる自信があることが必須です。分割にしてしまえば、先ほどお話をしたように通常の金利よりも高く設定されている場合もあり、かえって利息を余分に支払わなければいけないケースもでているので、よく考えてから利用して下さい。

• 第133回　おまとめローン　（2012年09月26日）
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• 第048回　クレジットカードの仕組み　（2011年11月05日）
• 第052回　ローンとは　（2011年11月15日）
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